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セキュリティ中級2026/2/56分で読める

暗号通貨を安全に管理する10のポイント

暗号通貨のハッキングや詐欺から資産を守るための実践的なセキュリティ対策を10個のポイントにまとめて解説します。

この記事のポイント

  • 暗号通貨は自己管理が原則であり、ハッキングや詐欺による損失は基本的に補償されない
  • パスワードマネージャーと認証アプリ(2FA)の導入は最低限必須のセキュリティ対策
  • 「Not your keys, not your coins」の原則に従い、大きな資産は自己管理ウォレットに移す
  • フィッシング詐欺は年々巧妙化しており、URL確認とブックマーク利用を徹底すること
  • 公共Wi-Fiでの暗号通貨操作は厳禁。VPNまたはモバイルデータ通信を使用する

なぜセキュリティ対策が重要なのか

暗号通貨は銀行のような中央管理者が存在しないため、資産の管理はすべて自己責任です。ハッキングや詐欺によって資産を失っても、銀行のように補償される仕組みは基本的にありません。2024年だけでも世界中で数十億ドル相当の暗号通貨がハッキングや詐欺によって失われています。

しかし、適切なセキュリティ対策を講じることで、これらのリスクは大幅に軽減できます。本記事では、初心者でもすぐに実践できる10のセキュリティポイントを紹介します。一つひとつは難しくありませんが、すべてを確実に実行することが重要です。

ポイント

暗号通貨のトランザクションはブロックチェーン上に記録されると取り消しができません。銀行振込のように「間違えたからキャンセル」ということが不可能なため、事前のセキュリティ対策が極めて重要です。

パスワードと認証の強化(ポイント1〜3)

ポイント1:取引所やウォレットには必ず強力なパスワードを設定しましょう。16文字以上で、大文字・小文字・数字・記号を組み合わせたものが理想です。パスワードマネージャー(1Password、Bitwardenなど)を使えば、複雑なパスワードも簡単に管理できます。同じパスワードを複数のサービスで使い回すことは絶対に避けてください。

ポイント2:二要素認証(2FA)は必ず有効にしましょう。SMS認証よりもGoogle AuthenticatorやAuthyなどの認証アプリを使う方が安全です。SIMスワップ攻撃によってSMS認証が突破される事例が報告されているためです。可能であればYubiKeyなどのハードウェアセキュリティキーを使用すると、さらに強固な保護が得られます。

ポイント3:取引所のログイン通知機能を有効にしておきましょう。不審なログイン試行があった場合にすぐに気づくことができます。また、出金時のメール確認やホワイトリスト機能(事前登録したアドレスのみに出金を許可する機能)があれば、必ず設定しておくことをおすすめします。

  1. 1パスワードマネージャーを導入し、各サービスに固有の強力なパスワードを設定する
  2. 2すべての取引所・ウォレットでGoogle AuthenticatorやAuthyによる2FAを有効化する
  3. 3ログイン通知・出金メール確認・ホワイトリスト機能をすべて有効にする
注意

SMS認証はSIMスワップ攻撃に対して脆弱です。攻撃者が携帯キャリアを騙してあなたの電話番号を乗っ取り、SMSコードを受信する手口が世界中で報告されています。必ず認証アプリに切り替えましょう。

ウォレットと秘密鍵の管理(ポイント4〜6)

ポイント4:大きな金額は取引所に預けたままにせず、自分で管理するウォレットに移しましょう。「Not your keys, not your coins(鍵を持っていなければ、あなたのコインではない)」という格言が暗号通貨の世界にはあります。取引所はハッキングの標的になりやすく、過去にはMt.GoxやFTXのように取引所の破綻で資産を失った事例もあります。

ポイント5:リカバリーフレーズ(シードフレーズ)は絶対にデジタルデータとして保存しないでください。紙に手書きで記録し、防水・耐火対策を施した上で安全な場所に保管しましょう。Cryptosteelのような金属プレートに刻印する方法もあります。フレーズは2箇所以上に分散して保管すると、一箇所が被災しても復元可能です。

ポイント6:ウォレットのソフトウェアは常に最新バージョンに更新しましょう。セキュリティの脆弱性が発見された場合、アップデートで修正されます。ただし、アップデートは必ず公式サイトやアプリストアから行い、非公式なリンクからダウンロードすることは避けてください。

  • 紙に手書き:最も基本的な方法。防水・耐火対策を施して金庫に保管
  • 金属プレート刻印:Cryptosteelなどの製品で火災や水害にも耐える保管が可能
  • 分散保管:2箇所以上に分けて保管し、災害時のリスクを分散
ポイント

「Not your keys, not your coins」は暗号通貨コミュニティで最も有名な格言の一つです。2014年のMt.Gox事件(約85万BTC消失)や2022年のFTX破綻を経て、自己管理の重要性が広く認識されるようになりました。

フィッシングと詐欺への対策(ポイント7〜8)

ポイント7:フィッシング詐欺には十分注意しましょう。暗号通貨関連のフィッシングは非常に巧妙で、取引所や有名プロジェクトの公式サイトそっくりの偽サイトに誘導されることがあります。URLを必ず確認し、ブックマークからアクセスする習慣をつけてください。メールやSNSのリンクから直接ログインすることは避けましょう。

ポイント8:「必ず儲かる」「限定オファー」「エアドロップの受け取り」など、急かすような文言には要注意です。SNSで有名人を装った投資詐欺や、偽のカスタマーサポートによる詐欺も頻繁に発生しています。暗号通貨の送金は取り消しができないため、一度送ってしまうと取り戻すことはほぼ不可能です。不審に感じたら、まず公式チャンネルで情報を確認しましょう。

特にDiscordやTelegramのダイレクトメッセージには注意が必要です。公式チームがDMで秘密鍵やリカバリーフレーズを尋ねることは絶対にありません。このような連絡を受けた場合は、即座にブロックして報告してください。

注意

「期間限定エアドロップ」「ウォレットの認証が必要」「今すぐ接続しないと無効になります」といった緊急性を煽る文言は、フィッシング詐欺の典型的な手口です。冷静に対処し、必ず公式サイトで情報を確認してください。

デバイスとネットワークの保護(ポイント9〜10)

ポイント9:暗号通貨の管理に使用するデバイスのセキュリティを徹底しましょう。OSとアプリを常に最新の状態に保ち、信頼できるセキュリティソフトを導入してください。不審なアプリのインストールや、信頼できないウェブサイトへのアクセスは避けましょう。可能であれば、暗号通貨専用のデバイスを用意することが理想的です。

ポイント10:公共のWi-Fiで暗号通貨の取引やウォレットの操作を行わないでください。公共Wi-Fiは通信が傍受される危険があり、中間者攻撃によってログイン情報が盗まれる可能性があります。外出先で操作が必要な場合は、VPN(仮想プライベートネットワーク)を使用するか、モバイルデータ通信を利用しましょう。

  • OS・アプリを常に最新の状態にアップデートする
  • 信頼できるセキュリティソフトを導入し、定期スキャンを実行する
  • 暗号通貨専用のデバイスまたはブラウザプロファイルを用意する
  • 公共Wi-Fiでは暗号通貨の操作をしない。VPNまたはモバイル通信を使う
ヒント

暗号通貨専用のデバイスを用意するのが理想ですが、難しい場合はブラウザのプロファイルを分けるだけでもリスクを軽減できます。暗号通貨用のプロファイルには不要な拡張機能をインストールしないようにしましょう。

まとめ:セキュリティは日々の習慣

暗号通貨のセキュリティは一度設定して終わりではなく、日々の習慣として継続することが大切です。新しい脅威は常に登場しており、最新の情報をキャッチアップし続ける姿勢が重要です。信頼できる暗号通貨メディアやセキュリティ専門家のSNSをフォローし、最新の詐欺手法や対策について学び続けましょう。

最後に、暗号通貨に限らず「うまい話には裏がある」という原則を常に心に留めておいてください。冷静な判断力こそが、あなたの資産を守る最大のセキュリティツールです。この記事で紹介した10のポイントを一つずつ実践し、安全な暗号通貨ライフを送りましょう。

ヒント

セキュリティ対策の習慣化には、月に一度の「セキュリティ点検日」を設けるのがおすすめです。パスワードの見直し、2FAの確認、ウォレットのアップデートなどをまとめてチェックしましょう。

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